バトル・アクション

「幽☆遊☆白書」名作の中でも一番ムラッ気のある漫画だと思う

幽遊白書

出典:Amazon

総合評価 B (ふつうに面白い)

幽遊白書がおすすめの人

  • キャラの魅力で惹き込んで欲しい人
  • 単純化しないバトル展開を希望している
  • ストーリー展開のブレを許容できる

過去に読んだ漫画の中でも、記憶に残るムラッ気作品。ストーリーに統一感がなく、人情に溢れた漫画かと思いきやバトルが活発になっていたり。急に終わったり・・。

ただ「ゆうはく」のピーク期は間違いなく面白いし、世間的に評価されている理由も納得している。作者の好不調がはっきり出てくる漫画。

近年は同一作者のハンターハンターから読まれる方も増えているため、「もし面白いなら幽遊白書も読みたい」という方に向けてレビューしてみた。富樫ファンではないので、フェアな意見を求める方に向けていく。

「幽☆遊☆白書」のストーリー

©幽☆遊☆白書 集英社

主人公・浦飯幽助は物語の冒頭で死亡する。そのため、生き返るための試練を受けることに。様々な試練を乗り越えて無事に生き返ったあとは、仲間たちとの出会いやライバルとのバトルが巻き起こる。

序盤、中盤、終盤と同一漫画だと思われないような展開の動きも特徴のひとつ。特に幽遊白書の名場面となるバトル展開は中盤以降。初期はコメディ調で、成仏できない霊を助けるなど心に触れる話も。

にわか知識だと、戸愚呂や仙水など、名ライバルとのバトルを想定しがちだが・・。人気に応じて展開を変えたり、終盤の終わらせ方に慌ただしさがあるなど賛否両論もあった。

まずキャラの魅力に惹き込まれる

ストーリーは展開的にブレが起こるので評価が難しいが、キャラの魅力は一定のレベルを保つ安定感。幽助だけでなく、桑原・飛影・蔵馬など個性が素晴らしい。

小学生の頃は飛影が好きだったが、大人になってみると桑原の良さに気づけたり。飛影については、完全に中二病を発動させる仕掛けたっぷりでいかにも子供が喜びそうな設定だ。

敵キャラにも魅力あり。戸愚呂兄弟を筆頭に、様々なライバルが登場してくるが、絵柄の影響もあって一度見ると頭から離れないキャラもいる。ちょいグロテスクなのもあるのだろう。

作画はそんなに上手いと思えないけれど、なぜこのキャラはこんな行動を取っているのかという背景描写がエグかったり。今だったら掲載不可になるような話も描かれている。(仙水の背景とかどうなんだろ)

ちなみに連載当時は私は小学生だったが、女子たちの蔵馬人気がすごかったw今でこそ女の子は漫画を読むけど、当時でこれだけ惹き込んでいるのは純粋に凄い

バトル展開の単純化を避けている

ゴリゴリのパワーバトルではあるのだけど、単純なバトル漫画にしないところも作者らしい。バトル漫画は、おおよそ展開予想できるのが常。

それが「ゆうはく」になると、もっと引き伸ばせそうな展開を惜しまずあっさり終わらせたり、重要な戦いでもそこそこの尺に収めたり。

パワーバトル漫画と思わせつつ、頭脳戦を取り入れたりと工夫が見られる。普通の漫画なら、やらないようなことをやってしまうという意味で評価したい。

終盤のやっつけ感の評価に賛否

序盤から中盤にかけて展開の大きなシフトがあったため、さすがにもうシフトしないだろうと思っていたら・・。終盤はサクサクっと終わらせてしまう展開になっている。

富樫氏のファンにすると「いや、これもストーリーと照らし合わせれば納得の行く終盤だ」という意見もあるが。展開だけでなく作画も雑になっていく印象は隠しきれていない。

確かに中盤のバトル展開は熱く歴史に残る漫画。ただ、その勢いが凄すぎたがゆえに、失速してしまったことも事実。

富樫氏の事情もあったと聞くが、何も知らない読者が読むと「え?」という19巻(最終巻)が待っている。「ここまで売れた作品が、こういう終わり方を迎えるのか」という楽しみ方ができる人にはおすすめ

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