ギャグ・コメディ

「SPY×FAMILY」センスの塊によるスパイコメディに笑え

スパイファミリー

出典:Amazon

総合評価 S (殿堂入り)

SPY×FAMILYがおすすめの人

  • 物語、キャラ、ギャグの3拍子揃った作品が読みたい
  • 万人受け確実の普遍的な名作漫画を探している
  • 漫画内における笑いにはうるさいと自負している人

まさに「センスの塊」で描かれている本作。体感的には「10年に1度出てくるかどうかのレベル」に達しており、おすすめ漫画を聞かれたら問題なく推せる作品

スパイによるホームコメディなのだけど、物語、キャラ、ギャグといった要素が全て揃っている。野球選手でいうと、イチローのような万能感に包まれたセンスの塊っ!!

熱狂的な漫画オタクから、漫画をあまり読まないライトな層にまで自信を持っておすすめ。かなり語りたい欲が高まっているが、気持ちを抑えてレビューする(苦笑)

「SPY×FAMILY」のストーリー

©SPY×FAMILY 集英社

スパイ・黄昏(たそがれ)は、任務として政治家・デズモンドとの接触を命じられる。デズモンドには息子がいて、この息子の通う学校に養子を入学させる外堀から埋めることに。

この任務のため、黄昏は偽装家族を作る必要があった。黄昏は精神科医ロイドとして身分を偽り、家族を作るべく孤児院で少女・アーニャを養子に。恋人探しをしていた女性・ヨルを妻に迎え、3人で家族生活をスタートさせる。

しかし、アーニャは人の心を読む超能力者で、ヨルは殺し屋という素性を隠している。家族が互いに素性を隠したまま生活していくスパイホームコメディ。

利害関係の集まりにも関わらずちゃんと家族になっている

黄昏はスパイ任務遂行のため。アーニャは孤児院から出たかったため。ヨルは婚期の遅れによる他人の注目を避けるため。家族全員が、己の利を求めている設定がまず面白い。

こう言うと、過去にも似た設定はあったのではないかと思うほどシンプルなのだけど。ただし、ただ疑似家族になればそれで良いと思わない3人だからこそ伝わる家族愛といったメッセージ性が生まれた。

設定だけを聞くと、割り切った関係なのだなと思いがちだが。全くの他人が集まってはいるものの、家族としての絆や感動を描く場面も多くとても心に響く物がある。

偽りなのに本物の家族より家族になっていく過程が素晴らしい

超能力者アーニャが癒やし&笑いを誘う

主人公はスパイである黄昏だが、読者からするとアーニャが主役を食ってしまうほど重要なキャラになっている。

まずビジュアルが可愛い。少女らしさ全開で、ちょっとおバカ。言葉がちゃんとなっていなかったり、セリフもひらがなで子供らしさを出していたり。このアーニャの子供としての無邪気さが、私に取ってはもはや癒やしだ。

そして「人の心を読める」という超能力を持っているので、作中で起こるイベントに関与していることも多々ある。ある意味、アーニャがいないと展開が広げにくいとも言えるが。

アーニャなりに出来ることを頑張り、時には子供脳全開でずる賢いことを思いついたり。特にアーニャの表情の変化はとても面白い(笑)

絵だけを見るとなんとも無いが、物語の前フリからの表情を見ると正直なところ笑う(笑)ここで大事なのは、爆笑ではなくクスっと笑わせる確実なる笑いを誘うことだ。

作者の遠藤氏のセンスがいちばん光っている部分でもあるので、アーニャファンは今後もかなり増えていくことが予測される。この笑うポイントは普遍的であり、誰でも気にいるのではないかと思えるほどだ。

要所でのみ描かれるアクション描写がカッコ良すぎ

命に関わるような危険なミッションもスパイならでは。ホームコメディを全面に押してくるかと思いきや、要所ではアクションも描いている。

このアクション描写はとても上手く、特に私は殺し屋・ヨルの戦いぶりに感激した。可愛い女性かと思いきや、戦闘時にはまるで別人のごとく攻撃に転じる。

この漫画の良いところは、ホームコメデイーが主軸になっていることもあり、あまりアクションを描かないことだ。だからこそ、合間に描かれるアクションがカッコ良い

2020年7月現在、まだ4巻までの発売だが、この作者のセンスを考えると楽しみしかない。私の家は狭いので漫画集めをやめているが、久しぶりにこれは集めるべきと評価できる。

SPY×FAMILY 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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遠藤達哉
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