出典:Amazon
ボーイズ・オン・ザ・ランがおすすめの人
- 20~30代の非モテ男性
- ヘタレ系の主人公が好き
- 不条理な現実ドラマが好き
読んでいて激しく胸に突き刺さるものがあった(苦笑)主人公である田西(27)におこる出来事を私が体験したわけではないが、非モテでヘタレで、世の不条理に振り回されて・・。
上手く行かない人生を送る田西に自身を重ねてしまい、漫画であることも忘れて応援してしまった。それだけモテない男の悔しさを描いていて、多くの男性に支持されている。
実際にモテる男だったり、さらに仕事が上手く行っている人というのは一般的に少数派だ。冒頭で触れたおすすめできる人に該当する方は、手にとって不満の無い作品といえる。
「ボーイズ・オン・ザ・ラン」のここが良い!
ここが特に良かった!という点をまとめておく。個人的に面白かったポイントになるので参考にして欲しい。
メンタルクラッシュすら起こり得る副作用があるも勇気づけられる
前提として、非モテは心の傷をえぐられる可能性があるので、恋愛や仕事が上手く行っていない時に読むのは注意が必要。
特に女性に振られたあとなど、これを読んでも良いことがない。生々しいほどにヘタレ男が、実社会の恋愛格差という渦に巻き込まれ現実を突きつけられる青春ドラマだからだ。
ただし、これから何かを頑張る時には勇気づけられる。田西の人間性が面白いので、彼の一挙手一投足に揺さぶられるのもいいだろう。
田西がヘタレでダメ男だけど、それがリアリティを増して、自身のことに置き換えやすい。何もかも上手く行かない彼だが、そこから這い上がる物語として評価している。
ヒロイン、女子キャラを神格化しない
モテナイ男をリアルに描くのはいいんだけど、世界観とかを完全にリアルなものにされると、読んでるこっちのダメージがでかすぎる。花沢 健吾の漫画だとルサンチマンは大好きだけど、ボーイズ~は8巻までしか読んでない。というか読めなかった。あのビッチが再登場したときは動悸が止まらなかった
— あるぱか (@arupaka29) June 6, 2010
非モテの主人公なので、ヒロインを始めとした女性との関わりに夢を抱いている。しかし、この作品には色んな女性が出てくるが正統派はいない。
この手の作品だと、田西が憧れて仕方がなくなるような女性がずっといるものだけど。そこはリアリティをもたせており、処女だったけど気づけば変わる子や、男勝りな女の子も出てくる。
徹底して人間味をもたせるキャラ設定を構築しているのが良かった。正統派ヒロインが来てしまうと、どうしても「漫画だな」という印象になりかねないので。
良いなと思っていた子が、別の男に取られて変わってしまった・・みたいな話は非モテにはきついけど、田西が挑むべき試練なのだ。
アクションシーンは必見
©ボーイズ・オン・ザ・ラン 小学館
ちなみに、ヘタレの田西も作中では少し喧嘩をしたりする。ボコボコにされる弱い彼だが、ボクシングを習い、少しずつ成長していく姿は素晴らしい。
ちょっとしたアクションシーンとしても描いており、主軸となるストーリーと並行して楽しめる仕上がり。
ダメ男なのでやられっぱなしの状態が序盤で描かれるが、いざという場面ではダサかろうと敵に立ち向かう。青春群像劇+ボクシングをお楽しみあれ。