出典:Amazon
SAND LANDがおすすめの人
- 鳥山明の絵が好き
- 分かりやすいストーリーが読みたい
- 読者の冒険心をくすぐる作品が良い
たった1巻で終わる作品にも関わらず、読み応えとしては数巻分を読んだような。そんな凝縮感のある作品だった。鳥山明の描くクオリティの高い絵にたまらない興奮がある。
ストーリーもわかりやすく、冒険アクションを描かせてしまえばやはり天下を取った漫画家だなと感心させられるばかり。ドキドキワクワクが詰まっており、序盤から早々に冒険心をくすぐられた。
何より、アシスタントを使わず一人で仕上げたこだわりの作品。天才が本気を出しているのだから、面白いのは当然になるのだなという感想。
「SAND LAND」のストーリー
そういえば倒れる前、ちょっと煮詰まってた時に無性に読みたくなって鳥山先生の「SAND LAND」を電子書籍で買ってしまいました。コミックス持ってるし、今でも一軍の棚に入ってるんだけど。
正直この作品には鳥山先生の魅力も実力も全てが詰まってると思ってる、大好き。 pic.twitter.com/4DhDVPDNlp— 杜川 (@halusama) July 2, 2017
砂漠の世界で、人々の生命線である水源が国王によって法外な値段で取引されている。この状況を打破するために「幻の泉」を探す保安官ラオ。
ラオは悪魔である主人公・ベルゼブブたちに加勢を求め、水源を探す旅に出発する。
冒険アクションファンタジーのジャンルに属する漫画。
鳥山ワールド全開のキャラたちがいい
©SAND LAND 集英社
主人公・ベルゼブブに限らず、登場人物はどれも鳥山明らしさが詰まっている。鳥山ファンならどこかで見たことのある既視感を覚えるが、それも含めてキャラがいい。
そこにいるだけで存在感を放ち、見ていて「この漫画は面白いに違いない」と思わせるだけの画力と個性を魅せてくれる。
必死の展開だろうと、軽いお調子を入れるベルゼブブは主人公として魅力的だし、敵として登場する国王軍の悪キャラたちの「いかにも」な感じも素晴らしい。
ちゃんとキャラたちに意思を持たせ、彼らならどう動くのかという思考をさせている点も見逃せない。鳥山明に描かせると、どのキャラもいいんだよなと思わされる。
アクションシーンは必見
冒険アクションなので、戦闘シーンは白熱して面白い。ベルゼブブを中心としたキャラたちの単独バトルもあれば、戦車を使ったりなどマシーンバトルも描かれている。
私はベルゼブブが好きで、「悪魔の王子」として戦いに強い描写で魅了された。どうバトルシーンがすごいのかは、実際に読んでもらうとして。
躍動感溢れるシーンが繰り出され、ピンチの時には読み手まで追い込まれるような感覚に陥り、チャンスでは誰にも負けない無双感まで様々。
バトル漫画に必要な爽快感を、この1巻という短い間に多く魅せてもらえた。バトルも単調にならず、しっかりと幅を持たせた設定を作り上げており飽きさせない展開に燃えること間違いなし。
細かい絵が苦手でなければ読みの一択
ちなみに描写には細かい部分が目立つ。もちろん、しっかり描き込んでという意味なので悪いことはない。
漫画なので文字も少なく短時間で読めることは確かだが、この細かく描いている部分が人によっては情報量の多さとしてしんどいと捉えるかも?
鳥山作品の中でも、細々している方なので、そういった点で気にならなければ読んでみることをおすすめする。
細かさについては、試し読みで確認できるので、軽く読んで負担にならないなら、あなたにとって名作になることは間違いない。