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モテキがおすすめの人
- 恋愛経験の少ないアラサー男性
- ハーレム系の漫画を探している人
- ダメ&非モテ男の心理にリアルさを求めている人
非正規で働いていて、自信もなくモテない男。この主人公の設定を聞いただけで非モテ層なのは伝わるが、まるで私のことを題材にされているのかと思うほど没入させられた。
とにかく主人公の卑屈っぷりがすごく、恋愛以外にも全てにおいて残念人生を送ってたんだろうなと。この背景が伝わってくるため、非モテ読者も巻き込まれてメンタルクラッシュしそうなのだ(笑)
「モテ期」としてウハウハな時間を送る男性の話だが、非モテゆえにやってしまう失敗が多い。全ての非モテに捧げる青春アラサー恋愛モノ。
「モテキ」のストーリー
©モテキ 講談社
主人公・藤本幸世は29歳。派遣社員として働いている草食男子。そんな藤本に、知り合いの女の子から次々と連絡が来る。
そんな状態に「モテ期では」と焦りや戸惑いを感じつつも、女の子とデートやイベントをこなしていく。モテ期のなかった藤本にとって、幸せはやってくるのか。
ダメ&非モテ男の心理描写が上手い
モテキは読んでて痛い。何よりここまで男心を理解した漫画を女性が描いている事が割と本気で怖い。
— デュラ (@dhura) May 24, 2010
読後に知って驚いたのは、作者が女性だったこと。いくら取材をしたり、男性心理を聞いたとて、やはり男性の気持ちを女性がこれだけリアルに描けるのは珍しい。
他者のレビューだが「リアルに寄せすぎてつまらない」と言われるほどの内容。そこには当然ながらダメ&非モテ男の心理描写も含まれる。
私もダメ&非モテを代表する一人の男性として、藤本の女性に対する対応や考え方は共感するものがあった。「あれ?これ俺じゃね?」とメンタルを壊す男性がいないか心配するほど(苦笑)
藤本の自信のなさや、染み付いたネガティブ根性。また女性を意識すると、エロに直結するなど非モテを描くのが上手い。そういう意味では、非モテにはウケて当然とも言える。
男には理解しづらいオンナの言動が物語を動かす
本作にはヒロインが4人いて、「あ~・・こんな女いるいる」的パターンを用意。その中には、到底理解できない女心を持っている子もいるので、見ているだけで面白い。
男目線で理解できなくとも、女目線だと普通なのかもしれないが(苦笑)恋愛強者な女子もいれば、未経験の子もいるなど多岐に渡っていてバランス良し。
逆に、藤本と関わる上でヤキモキする女子の心理描写も描かれていたり。何しろ自分からグイグイ行けない男なので、そりゃ女子はそうなるんだろうなと・・。
動かない男性が主役な以上、女子が動かさないといけない流れ。漫画なので女子がストーリーを動かしてくれるけど、リアルならまあ・・次の男に行かれちゃうよねっと。
推しメンは中柴いつかちゃん!
ちなみに、「登場する4人の女子の中で誰が好きか」は男性なら考えてしまうはず。性格に合わせたビジュアルをしっかり描いており、美人な子もいれば可愛い子やちょいヤンキーまで幅広い。
そんな私の推しメンは「中柴いつか」である。作中では地味系のポジションなのだけど、現実にこんな子がいれば性格的にも合うだろうと思った。
いかにも非モテ男性に好かれそうな彼女ではあるのだけど。行き着く先は距離感なのだろう。藤本もいつかに関しては、友達の一人で恋愛遍歴も似ているなど距離的な近さを感じていた。
程よい感じというと上から目線になるが、異性に関して遅れてる思いを抱えているところなど、コンプレックスも含めて可愛かった。
他のヒロインたちもビジュアルだけでなく、性格も全面に押し出した良い恋愛漫画。ぜひ未読の方はチェックすべし。