出典:Amazon
だめんず・うぉ〜か〜がおすすめの人
- 自分はダメ男だと思っている男性
- ダメ男にばかり言い寄られる女性
- どうにもならない男女関係をウオッチしたい人
ダメ男になりたくても、なりきれない男性が世の中は大半だと思う。例えば私の場合、女性に稼がせてヒモでいるという生き方に抵抗がある。というか、養ってくれる人がいないけど(笑)
ただ、仮にヒモとして面倒を見てくれる人がいても、それはできない。申し訳ない気持ちでいっぱいになるし、男性としてのプライドが邪魔したり。
そういった常識に縛られることの無い男性たちを描いたのが本作だ。だめんずと呼ばれる男性、また彼らと関わっている女性の生態が見事に描かれたギャグ恋愛作。
「だめんず・うぉ〜か〜」のストーリー
©だめんず・うぉ~か~ 扶桑社
「だめんず(ダメなメンズ)ばかりを渡り歩く女性」を取材した作品。作者である倉田真由美氏(くらたま)が進行役となり、女性のだめんずエピソードが繰り広げられる。
登場するだめんずは様々で、DVといった暴力に始まり、浪費癖や貧乏、浮気常習者など。他にも一般常識では考えられない突き抜けたダメ男が取り上げられ、1周回って愛されキャラのように扱われる傾向がある。
絵面を含めてほのぼの系。そのため、男女間のトラブルエピソードは悲惨ながら、「こんなダメ男発見!」的なギャグ漫画という視点で読める。
なぜこんな男がモテる?ダメ男のオンパレード
モテ男は何も思わないと思うが、私のような非モテ男性が読むとイライラする。当然のように最低のダメ男が出てくるのだけど、そんなダメ男に彼女がいると思うと許せない(苦笑)
殴る蹴るのDVなんてありえないし、ヒモとして金銭的にたかるなど羨ましいありえない。ただ、ダメ男にも魅力があることは確かで、何もないのに女性も付き合っているわけではない。
些細な場面での優しさだったり、顔が好みだったり。一般的に見れば酷い短所なのに、長所が全てを打ち消すかのごとく評価されている。
「ダメ男なんてそういうものだよ」と言われたらそれまでなのだけど。私もダメ男だと自負しているが、最低限のモラルや相手に対する礼儀を考えると、とても真似できない。
ある種、突き抜けてしまった男性たちだからこそ、男としての魅力を放っているのかもしれない。
女性も悪いことは言うまでもない
だめんずウォーカー。いかにダメな男を渡り歩いたかの漫画。だめんずを代表して…倉田真由美こそが男を熟知した女性と認定します。
— ずんどこべろんちょ (@Freemasonry888) December 1, 2013
ちなみに、作者のくらたま氏は女性側だけど、「女性にも問題あり」という意見も持っている。これは男性バッシング漫画にならない意味で重要だ。
もし男女逆で考えた場合。毎度のように悪女に引っかかり騙される男性がいたら、果たして女性だけが悪いと思うだろうか。男性の「女性を見る目の無さ」という欠陥も注視すべきだろう。
「だめんずを渡り歩いてしまう」という自覚があるなら、そこから脱却しなければいけない。仮に脱却せず文句をいうだけなら、実は女性もだめんずと同レベル。だから抜け出せないという事実にも繋がってしまう。
真面目に書いてしまったが、「これはおかしい」と思う恋愛が一時期ならまだしも。繰り返されるようであれば、それは未熟な二人が揃ってしまったがために起こる悲劇と言える。
一定のパターンに飽きることも
酷い男を挙げていけばキリがなく、一定のだめんずパターンは存在する。「こんなダメ男がいる!」と言っても、そこは漫画として描けるため、ある意味で想定の範囲内。
読み進めていくと似たパターンだと感じることは少なくなかった。オムニバス形式で読みやすいため、気分的にだめんずエピソードが読みたい時に読むべき作品。
私は1巻を読んで面白いと感じ一気読みを始めたが、途中でパターン化してる感覚に陥り失速。一気読みをやめ、歳月をかけてのんびり読んだ。
逆にダメ男にハマる女性には、共感したくなるネタ満載。連載当時はブームも起こっており、ワイドショーで作者のくらたま氏もテレビ取材に答えていたのを覚えている。
もし私が女性だったら、共感しまくりでゴリゴリにハマったのかもしれない。