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放課後バッセン娘がおすすめの人
- 昭和のプロ野球選手に詳しい人
- モノマネが好きな人
- You Tubeと交互に見ることが苦にならない人
本作はとてもニッチな作品。プロ野球が好きでも、昭和の選手を知らないと楽しめない。ゆえに「1巻が売れないと2巻が発売されない」という窮地に立たされ、そのまま2巻は電子書籍のみでの販売になった。
しかし、決してつまらない訳ではない。むしろモノマネコメディという斬新な発想が活きており、ボケとツッコミでとても良い作品に仕上がっている。
ただ「美少女&野球作品」と思い込んで買ってしまうのは注意が必要。試し読みしないと「知らない内容ばかり」となりかねない。そういう意味で人は選ぶ漫画だが、ハマる人にはがっつりくること請け合い。
「放課後バッセン娘!」のストーリー
放課後バッセン娘、めっちゃ面白いのにもう終わるんか
野球ファンからしたらたまらん内容であるだけに勿体ない
若い人が昔の選手知るきっかけにもなるのになぁ— 北條シンセイ (@HojoShinsei) March 30, 2017
バッティングセンターにやってくる、やたら昭和の野球選手に詳しい美少女たち。彼女らは、誰もが知る名スター選手から、ニッチな選手までバッティングフォームを真似しながら楽しんでいる。
絵は一般的に見るレベルの仕上がりだが、フォームの再現度や、バッターボックスでの構えなど、思わず野球ファンなら唸ってしまう。バッティングシーンもかっこいい。(投球フォームもある)
モノマネによるボケを軸にし、しっかりとツッコミ役もいるので話の流れにはテンポあり。昭和の選手を使い、ここまでおっさんウケを狙っている作品は珍しい(笑)
2巻で終わるため、ストーリーを楽しむという漫画ではないので、1話1話を噛みしめるように読むと良い。私的には2巻で終わるのは勿体ない作品。
エピソードを使った小ボケに笑う
©放課後バッセン娘! 白泉社
最初は、バッティングフォームを真似して、ひたすら打撃シーンを見せる漫画かなと思ったのだけど。それだけではワンパターン化することを考えてか、選手ごとのエピソードなども使って小ボケを披露。
例えば、女の子が打ったあとにハイタッチし肩を痛めるような仕草。これは本当に肩を痛めのではなく、門田博光とブーマーのハイタッチを再現しただけだった(笑)
登場する女の子は女子高生なので、「なんでこんなネタを知ってるんだ」というギャップにも笑ってしまったり。これ以外にも、忘れかけていたネタをガンガン投入してくる流れ。
見開きの絵でも笑わせてくれるのだけど、1981年の宇野ヘディング事件を再現していたり。言葉ではなく絵面で伝えるシュールさもある。
分からない人向けに選手プロフィールは添えられるが、漫画の邪魔にならない程度のまとめ方など配慮も感じられた。選手に似せる顔芸もあったり、モノマネコメディの面白さここにあり。
You Tubeと交互に鑑賞すると理解が深まる
ちなみに私の場合、昭和の野球をリアルタイムで見ていた訳ではない。平成から見始めた人間なので、本当に細かすぎるモノマネになると分からない部分もあった。
そこでYou Tubeの出番。私は本作を見ながら、ちょっと分からないと思うバッティングフォーム、投球フォームが出てくると、確認しつつ読み進めた。
相互に鑑賞することで理解は深まるが、あまりにも昭和の選手に知識がないとチェック疲れするのも事実。
よっぽど気になるところだけすぐにチェックして、雰囲気誰かを真似ていることを読み取るだけでも良い。あとからチェックすればいいだけなのだから。