囲碁・将棋

記憶の消えた天才少女による将棋ドラマ「盤上の詰みと罰」

盤上の詰みと罰

出典:Amazon

総合評価 C (まずはお試し読みで判断)

盤上の詰みと罰がおすすめの人

  • 健気なヒロインが好き
  • 将棋がわからなくても読める将棋漫画を探している
  • 将棋指したちの思いにスポットを当てた漫画が読みたい

将棋漫画が読みたいというより、可愛い女の子の表紙が気になったので読んでみた。正直なところあまりそこまで内容に期待はしていなかったが、対局者たちの想いがしっかり描かれていて面白かった

ジャンルとしては「将棋」なので、将棋の内容を全面にプッシュしていないと将棋ファンには満足度が減るかもしれないが。

主人公の「記憶をなくした原因を探す旅」がテーマなので、試しに読んでみて絵の雰囲気など、特に気になることがなければ全2巻なので一気読みするといい。

ちなみに購入後に知ったが、3話ほど未収録話が存在しているとのこと。雑誌廃刊の影響ということをネットで見たが、これが私的に残念ポイントとなった。

物語は単行本を読む限りしっかりしてるので問題ないが、どうせなら読みたかったなという面白さだったので・・。

「盤上の詰みと罰」のストーリー

©盤上の詰みと罰 双葉社

17歳の時に倒れて以来、1ヶ月で記憶が倒れた日に戻ってしまう主人公・霧島都。女流棋士として、元女流六冠のタイトル保持者だった。その5年後が物語の始まりとなる。

記憶を失ってしまう体質になってからは、原因となった問題を突き止めるための旅をするようになる。旅の先々で出会う将棋指しとの物語。

数々のライバルが登場するが、個性的で各々が持つ将棋への想いが描かれている。都自身も記憶を失った手がかりが「将棋」のため、彼らに対して真摯に向き合う。

霧島都のかわいいポジティブさに心打たれる

もしも私自身が記憶を失い、1ヶ月ごとに巻き戻しされていたら。もうその段階ですべてを諦め、廃人になってしまいそうな設定だなと思ったのは事実。

しかし都は、そういった事実を聞かされても、旅に出ることを決断する。すごろくで言うと、永遠にあがれない振り出しを喰らい続けているのに

それにも関わらず、彼女が原因に向き合うのは、根っからのポジティブな思考というか。健気さと合わさった前向き姿勢にある。

もう私もいい年をしたおっさんだが、「健気だな~・・」と思いつつ彼女を応援するべく物語を読み進めてしまった。ビジュアルも性格もかわいいヒロインなので好き。

登場する将棋指したちの想いは、たとえアマチュアだろうと真剣そのもの

将棋ではなく囲碁なら私も打っているのだけど、プロだろうとアマだろうと、そこにある想いは誰もが共通して持っていると思う。それは「勝ちたい」ということ。

特に物語の中でも、将棋指しの人たちの想いが描かれている。恋心から都に挑むもの。ライバル心、嫉妬心を抱いているもの。本気で元女流六冠を相手に指したい者。

将棋の展開や、内容に触れることは少なめにして、勝つことへの描写が描かれ続ける。これは将棋がわからない私には嬉しいもので、対局を通した両者の殴り合いをしっかり見届ける満足感に繋がった

都はプロ。相手キャラたちはアマチュアなのだけど、そこにある戦いは紛れもない真剣勝負。ちょうど都が記憶を失っている間に研究も進み、都の知らない将棋が存在している設定もバランスを取る上で上手いと思う。

都を取り巻くキャラたちへのスポットライトもまた抜かりなし。

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