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地獄先生ぬ~べ~がおすすめの人
- トラウマになるほどの強烈な妖怪も平気
- オカルト、都市伝説など不気味なネタも好き
- 適度なお色気シーンを求めている
心霊系のテレビや、映画の影響でトイレに行けなくなったり、寝付きにくくなるという体験は誰しもあるだろう。大抵のケースは、映像や音響が頭に残るからだ。
しかし、本作はどうだろう。ただ漫画に描かれた絵であり、恐怖心を煽るBGMもないにも関わらず、トラウマとして脳裏に残り続ける怖さがある。
まだ私が小学生だった頃に連載が始まった作品だが、当時は昼間に読んでも怖くて怖くて・・。今でも薄気味悪さ、気持ち悪さは忘れられない。
「地獄先生ぬ~べ~」のストーリー
©地獄先生ぬ~べ~ 集英社
主人公・鵺野鳴介(ぬ~べ~)は、児童を守るために小学校にやってきた教師。妖怪や悪霊を退治する「鬼の手」を持っている頼れる存在だ。
おばけ関係の他にも、都市伝説や怪談、ミステリー、オカルトなどの話にも触れており、「怖い」を追求するストーリーとなっている。
ジャンプで連載終了後は、ドラマ化していたりグランドジャンプで「ぬ~べ~NEO/S」として復活したり。根強い人気があることを物語った。
「ぬ~べ~」と言えばトラウマ描写
ぬ~べ~、トラウマ製造機だが好きだ。
小さい頃親元離れてスキーキャンプに投げ込まれていた時期に初めて読んだんだけど、それがまたおっかない話の所で、キャンプに来ていたこどもたちを軒並み震え上がらせていたのが良い思い出…— アキヅキ (@akidukinao) July 20, 2013
本作を読んでいる人の間では、「トラウマベストシーン」なるものが語り継がれている。ネットでは、いくつも紹介されているので調べてみるのも良いだろう。
不気味さ、気持ち悪さを全面にプッシュする狙いを持っていることは分かるが、心の準備があっても怖いのなんの。ストーリーで散々子供たちを煽って、いきなり登場させるから余計に怖い。
思うにトラウマとして残るのは、まだ子供という精神状態が未熟なままで読むということも関係しているように思う。(ジャンプは小学生読者も多い)
漫画内で起こっていることでも、「実際にあるんじゃないか」という内容も入れていたりするのだ。都市伝説系など、私も実際に警戒したくなる話があった。
作中では小学生たちが被害に遭うので、子供読者も我がことのように不安になっていたはず(苦笑)
登場キャラを活かすなどストーリーに様々な工夫がある
ぬ~べ~は「児童に襲いかかる妖怪を退治する先生」という単調な話では終わらない。ホラー漫画として描きつつも、ストーリーにも幅をもたせて奥行きを作り出した。
バトル漫画としてのライバルやラブコメ要素などを取り入れ、作中で物語を展開させ、人間同士の関係性も作っていたり。
そのため、登場キャラも個性豊かで、ぬ~べ~以外の人物に関心を持つことも増えていく仕掛け。学級漫画とも言え、読者は自分に似た境遇にいる子に感情移入しやすい場面もある。
逆に大人になって考察していると、「何でもありのホラー漫画だな(笑)」と思う私がいるのも事実。いずれにせよ、飽きさせない作りは評価すべきポイント。
「お色気シーン」が多い
お色気を売りにする漫画ならともかく、ホラーで勝負している作品でこれだけサービス精神が旺盛な漫画も珍しい。
少年ジャンプなのに、女性キャラたちが裸になっていたりセクシーショットを披露したり。グラドル化しているシーンが目立つ。子供ながらに「この漫画はエロい」という認識だった。
そのため、本来の怖い話でなくとも、お色気回だと当たりを引いた気分に(笑)トラウマになる漫画なので、せめてお色気で読者のハートを掴んでおきたかったのかもしれない。