エッセイ・日常

「服を着るならこんなふうに」オシャレ素人のファッション観を変えた

服を着るなら

出典:Amazon

総合評価 A (めちゃくちゃ面白い)

服を着るならこんなふうにがおすすめの人

  • オシャレに関心がある20~30代男性
  • 洋服にお金を使いたくない人
  • オシャレ雑誌を買ったが役立たなかった人

いつもダサダサの服を着ているけれど、具体的にどこがどうダサいのか。これが分からず、長年ファッションとは無縁の生活をしている私がいた。

しかし、そんな過去の私をあざ笑うかのように、ド素人向けのファッション漫画が登場。それが本作「服を着るならこんなふうに」だ。タイトルが長いが、内容は要点凝縮のオンパレード。

洋服選びで混乱しないよう、ユニクロで販売されているものを基本とした紹介方法も素晴らしい。ああ・・20代で出会っていたら、無駄に高い服を買わなくて良かったのに・・。そう思わせるほどの良さ。

「服を着るならこんなふうに」のストーリー

ファッションに無頓着で関心のない主人公・佐藤祐介。小学校の同窓会で友人たちと食事した際に、自分だけオシャレ意識が低いことにショックを受ける。

どうオシャレをすればいいのか分からなかったが、妹の佐藤環にオシャレ理論を教えてもらうことに。

基本から教わったことで、センス云々ではなく知識としてファッションを楽しめることに気づく。ユニクロを始めとした、身近なファッションブランドの実在商品を扱うため情報としても精度が高い作品。

複雑なオシャレ認識を一蹴してくれる

©服を着るならこんなふうに KADOKAWA

この漫画は、オシャレに無頓着な人物を主役にしているため、そもそもファッションの話としてはレベルが低いところから始まる。(もちろん良い意味で)

誰がどういう着方をしても悪くならない無難な服を選ぶことに始まるため、オシャレ=複雑というイメージを一蹴してくれる。

序盤は、白と黒のモノトーンを大事にすることを環が教えてくれるが、私を含めたファッション素人には分かりやすい。

服は色を含めて選ぶことが難しいが、「白黒で決める」という基本軸から始まることで、混乱することなくカッコいいファッションを学べる。ここで難しいことをすると、読者も離れるだろう(笑)

もちろん私も影響を受けており、婚活に行く際には上下を白黒で固めて出かけたり。基本から抑えるが、決して下手に映らず、むしろすらっとキレイに見せる仕掛けに感動した。

この最低ラインの認識が一般的なファッション情報にはない。みんな知ってる前提の話も、どんどんファッション素人キャラが疑問として投げかけているので理解しやすい。

ストーリーの進行=ファッション知識の増加

ずっとファッションの基礎を扱われると、それはそれで退屈だと思う人もいるだろう。その点、この漫画は良くできており、ファッション素人っぽさは維持しながらも知識はアップデートされていく

着回しによるコーディネート指南で出費を抑えることを考えてくれたり、オシャレに疎い人が出てきたり。

常にファッションに対して苦手意識を持つ人に寄り添うため、ひたすらオシャレを追求する流れにもならず読みやすいのだ。

少しファッションを分かって調子に乗る主人公を、適度に蹴落としてくれるのも、読者目線で見ると嬉しいところ(笑)

ユニクロやGUの商品を使うから安心

実在する洋服を使ってくれるのも嬉しいところ。一般的にファッション雑誌で学ぼうと思うと、どこのブランドなのか。どこで売っているのか分かりにくい物が多い。

その点、本作に出てくる商品はユニクロやGUといった全国に展開する店で買えるものに絞っている。仮に売られていなくても、代用しやすい無地系をよく使ってくれるから再現度も高い。

私自身、「この服をどこで買うんだよ・・」と20代の頃はファッション誌を見て悔しい思いもした。20代男性なら間違いなく読んでおいて損はない。30代でも、関心があるなら読んでおくべき。

すべての男性に対して、ファッションを教えてくれる名作だ。ちなみに、ストーリーは単調なので面白さを求めるより、ファッション知識を求める人向き。

一生モノの知識にも繋がることを考え、私も購入し続けている。

服を着るならこんなふうに(1) (カドカワデジタルコミックス)

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