ホラー

「プピポー!」謎生物の正体に心揺さぶられる冒険ホラーコメディ

プピポー

出典:Amazon

総合評価 C (まずはお試し読みで判断)

プピポー!がおすすめの人

  • 怖くない幽霊作品が読みたい
  • 可愛いキャラが出てくる漫画が好き
  • 全3巻を完走できる人

1巻を読み終えた時には、「普通の漫画だなぁ・・」という感想しか抱かなかった。そのため、幽霊の出てくるホラー友情コメディで終わるのかと思いきや。

ポーちゃんの正体に関する伏線に始まり、物語は3巻までと短いながら、ラストは心揺さぶられる展開で良かった。1~2巻で評価を下してしまうと勿体ない。

幽霊は押切蓮介氏の得意分野だけど、コメディタッチを重視しており怖くもない。作画や雰囲気で好き嫌いは分かれるだろうが、読むなら3巻を絶対に完走すべきだ。

「プピポー!」のストーリー

©プピポー! フレックスコミックス

主人公・姫路若葉は霊感体質の女の子。生まれつき人には見えないモノが見えることもあり、家族やクラスメートと馴染めない生活が続いていた。

ある日、捨てられていた謎の生物であるポーちゃんに出会う。ポーちゃんとの出会いによって、若葉の日常にも変化が訪れ変わっていく。

小学生独特の冒険ノリが良い

序盤はコメディ色が強く、若葉のパパを始めとしたオモシロ要素が強い。ただコメディをやっていたのでは展開が広がらないのも作者は考えたのだろう。

若葉のクラスメートたちで、仲間の問題を解決する冒険に出る。冒険と言っても、登場キャラは小学生。そのノリは探検というか、子供同士の遊びの延長にも思わせる。

考えもなければ、行きあたりばったり。何が起こるかわからない流れを生み出しており、展開を読ませない仕組みがワクワクを誘う

全3巻とテンポよく進むのだけど、この冒険ノリが発生するのは2巻になってから。1巻だけ読んで、退屈してやめてしまう人もいるかと思うと勿体ない。

とは言え、1巻と3巻を比較したらまるで違う世界観でストーリーが進むので、混乱する人は混乱するかも。若葉の仲間が増えていく感じが、ドラクエパーティーを想起させて好きだけどな。

ポーちゃんの正体発覚までの流れが良い

タイトルの「プピポー!」とは何なのか。この「プピポー!」とはポーちゃんの叫び声。脱力系のタイトル故に、若干の損をしていると思う。

軽いコメディだろうと想像させられていたが、ポーちゃんが何物なのかという正体発覚で、ただ可愛いキャラの話ではないのだなという伏線回収がなされる。

ちなみに、私も色々とポーちゃんの存在について考えながら読んでいたが、全く想像できない流れになっていた

「ひょっとして〇〇なのでは?」という予想の入り込む余地をなくさせるほど、ポーちゃんが本当に何なのかわからないのは、面白いと思わせるポイント。

ハートフルコメディーなんて言われてるけど、「バッドエンドにはならないんでしょう」という予測をするくらいで読むべし。

姫路若葉の魅力

それにしても押切氏の描く、大人しい性格の女の子は魅力的である。名作・ハイスコアガールのヒロイン大野晶と似ているので好きな方はドンズバでは。

陰キャとして生活している若葉だけど、ビジュアルの可愛らしさや、その性格の優しさなどは常に輝いている。実際、男子に嫌がらせされてるけど好きの裏返しで攻撃されていたり。

女子に僻まれていたりするところも、「この子は何としても幸せになってもらわなきゃ感」に繋がるので、より読者を魅了する。

私は終始、若葉を応援する気持ちで読んでいた(笑)

プピポー!(1) (メテオCOMICS)

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