医療・救命・救助

「海猿」命を懸けた男たちの海保ドキュメンタリードラマ

海猿

出典:Amazon

総合評価 A (めちゃくちゃ面白い)

海猿がおすすめの人

  • 海上保安官の業務に興味関心がある
  • ドキュメンタリー作品が好き
  • 強い絆で結ばれた人間関係を見たい

とても重い内容。海難救助する海上保安官たちの物語。「海」という一度入ってしまえば息のできない死と隣り合わせの現場を扱っているだけあり、その過酷さは漫画を超えたドキュメンタリードラマとも言える

潜水士として海に潜るのは作中キャラの仕事だが、読者である私も「これは展開的にもう厳しいのではないか」と何度も思わされる怖さを感じた。

「救助してハッピー」みたいな安易な展開でまとめず、実際に死の場面が描かれるなどハードな内容に惹かれた。作者である佐藤氏の画力もあり、救助における緊迫感は必見。

「海猿」のストーリー

©海猿 小学館

主人公・仙崎大輔は、海上保安官。海難救助の現場で働き、海で起こる事件事故の対応に当たっている。過酷な訓練を経て潜水士となり、命を懸けた仕事を行う熱い男。

作中に出てくる海難事故や事件は、実際に起こったトラブルをモチーフにしている部分もある。

また同僚たちとの絆や、恋人との愛など濃い人間関係にも迫っている。生死の問題に関わっているからこそ説得力に繋がるストーリー。

タイムリミットが迫る絶望シーンの演出力

人命救助は時間との勝負だ。特に海上での事件事故となると、「水」に襲われてタイムリミットに嫌でも迫られる。「人は水中で息ができない」という当然の事実をこれでもかと絶望的に演出。

この絶望的なシーンの演出力が、作者の画力も後押ししており緊迫感を生んでいる。並の漫画であれば、「そうは言いつつも助かってハッピー展開なんでしょ」などと言われるが。

しかし海猿はぬるくない。何でも助けられるスーパーマンのような描き方はせず、上手く行かないときは行かない事実を描く。

展開的に助かるかどうかわからない演出を起こすことで、読者に先を読ませない緊張感が伝わるのが良い。ここが私が本作を気に入ったところで、エンターテイメント性もあり一気にファンとなった。

同僚や恋人との絆で見せる人間ドラマ

普通の仕事ならここまで仲間意識も芽生えないかも。そう思わせるのは、海上保安官という危険な仕事だからだろうか。

潜水士は個々の能力に影響される部分が大きいながらも大半は連携プレーで結果を出す。こういった中で、仲間意識も強く描かれ、より作品にドラマ性を帯びていた。

また、新聞記者の美晴との恋愛模様も好きだった。命を懸けて働く仙崎を待つ彼女といったありきたりな話だけで終わらせず、一筋縄では行かない流れを描いていたり。

シンプルに仕事の危険性だけを読んでいても楽しめるが、人間関係の部分が入ることでより面白い作品となったのは間違いない

仙崎がずっと新米テンションなのは微妙に気になる

新米としてやってきた仙崎が熱いのは分かる。誰でも仕事の始まりは熱を持っているし、その熱量故に無茶をやってしまうところもある。実際に、そういうシーンも出てきた。

ただ、常にこの熱いテンションが続くので、これは実際にどうなのかなとも思ったり。12巻と比較的短いのでそこまで違和感も無いが・・。

「常に全力」というスタンスであるがゆえに、「現実ならどこかでトーンダウンするよね」という目で見てしまう私もいた。

とは言え、この新米らしいテンションがあるからこそ、一緒に熱くなれたのも事実。熱くなりすぎる性格がゆえにリスキーな展開もあったりするけど、それを含めて面白い作品であった。

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