『デトロイト・メタル・シティ』デスメタルってこんなに暴言おおいんスか?w

ストーリー、ジャンル

主人公・根岸崇一は大学を卒業後、オシャレなポップミュージシャンとして活躍する事を夢見てレコード会社と契約する。ところが事務所からは半ば無理やりに、根岸の希望とはかけ離れた音楽活動させられる事になってしまう。さわやかなポップ音楽とは真逆に位置するデスメタルをやるよう命じられる

根岸は流されてしまい、悪魔系デスメタル・バンド「デトロイト・メタル・シティ(DMC)」のギター・ボーカルとしてデビューが決定。最初は嫌々で始めたデスメタルだが、これを機に根岸の中に眠っていたメタルな才能が発揮される。ボーカル根岸は「クラウザー」と名乗る事になり、「クラウザーさん」とファンから愛されるカリスマへと変わる。

内容がデスメタルと、音楽モノを意識させるかと思いきや、ギャグコメディ調で展開されていく。ステージ上での根岸の振る舞いは、普段の彼とは違うブラック感に包まれているが、この変貌ぶりを楽しむ作品となっている。

根岸が”クラウザーさん”を地獄から呼び起こした

最初は全くメタルを受けつけなかった根岸だが、いざステージに立ってみるとメタルの才能を発揮し豹変したかのように暴言を連呼してしまう姿には笑った。読んでいると、あらゆる場所で普通に生活してたら言えないような事をシャウト!シャウト!シャウト!(下ネタ・下品・暴言なんでもアリ)

瞬く間にバンドは大ブレイクし、根岸の思いに反してカリスマ化するクラウザーさんは必見。DMCは一躍世間の注目を集めるも、元々が大人しい根岸がまさか「クラウザーさん」だなんて誰も思わない。読み手もこのギャップには簡単についていけない。

あくまで漫画という事を前提にして書くが、人の希望する事とその人の適正というものは違うのだろうと思わされた。オシャレでポップな爽やかミュージシャン志望の根岸が、ステージに上がる事でクラウザーになり切ってしまうのだから。

根岸は役者気質な所があると私は思っていて、演じるのが上手いのだと思う。ミュージシャンのライブなどによく行く人はイメージしやすいかもしれない。例えば、テレビ出演する際には大人しいアーティストもライブになれば、まるで何かが降りてきたように激しいパフォーマンスや、キワドイ発言を繰り出す人もいる。そんな感じではないだろうか。

元々の根岸の性格が控えめだった事もあり、「クラウザー」の姿を借りる事で鬱屈した人生の殻破りに成功しているように見える。覚醒したとも言えるハジケぶりが、ファンを魅了しカリスマ化していった。そんな風に私は思う。

こんな人にオススメ

根岸について考察してきたが、本来は考察して楽しむ漫画では無い(笑)

楽しむべきは、日常とクラウザーのオンオフ切り替えが出来るサラリーマン的な根岸の姿にある。今あなたの知っている友人は、本当にその姿が本当の友人だと言えるだろうか。また読者であるあなたも、普段からありのままの姿を出せていると断言できるだろうか。

人間は二面性を持つ生き物だ。ひょっとすると、あなたが知らないだけで周りに過激なデスメタルをやっている人がいるかもしれない。もしかして、あなた自身にも根岸のようなデスメタル気質が眠っているのかもしれない。

そんな”もしかして?”を根岸が表現してくれている。卑猥な表現がいやらしくないように使われているのも面白い。下ネタも上手く使っているので好きな人には良作かと。

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