“名前を書かれた人は死ぬ”恐怖の『デスノート』あなたは使いたい?

ストーリー、ジャンル

ノートに名前を書かれた人間は死ぬ事になる「デスノート」を死神リュークが人間界に落とした。そんな死のノートを手にしたのは主人公・夜神月(ライト)。彼は犯罪者の名前をノートに書き、自分の思う理想の世界を作ろうとする。

そんなデスノートを使った影響は瞬く間に世間へ広がる。謎の死を遂げて行くのが、たとえ凶悪犯でも警察は警戒した。そんな警察側はL(エル)と呼ばれる名探偵に調査を依頼。以降、月とLがデスノートを巡る頭脳戦を繰り広げる事になる。

そしてこの物語を面白くするのは「デスノートに名前を書かれた者は死ぬ」という簡単な話では収まらない事。書かれると死因は基本的に心臓マヒになる事や、書いてから死に至るまでの時間など「ルール」が細かく散りばめられている。

心理戦、頭脳戦、推理といった多様な謎解き要素を含めた展開が人気を博し、連載終了後も高い人気を誇る作品となった。

この作品に正義はあるのか。あるとするなら誰が正義なのか。

デスノートを手にしたライトの立ち位置というのは考えさせられる物があった。いくら凶悪犯であっても、私刑は認められていないし、ましてや簡単に殺すというのも実際の社会ではありえない事だ。

しかし読者の方も含めて、明らかに凶悪犯という存在は目にする機会が多いかと思う。ニュースを見ていて「こういう奴らこそ死刑を」という気持ちを抱えるのは、正義感の表れでもある。この正義感をライトも持っている。

だが正義というのは難しい。どうしても自分視点でしか考えられなくなる事だ。裁判などでも、被害者と被告の両方の言い分を理解できる人は少ない。そして偏った正義感の危険性をライトから感じた。とはいえ、私も「デスノート」を実際に手にしたら、客観的な考えは無くなり、「いつでも人を殺せる」という魔力に支配されるかもしれない。

こういった正義感の暴走を止めるのがLである。このLの存在により、歴代の漫画でも格段にレベルの高い頭脳戦が繰り広げられる。緻密に計算されたストーリー、徹底した「死のルール」はバランスを崩すことなく展開される。伏線から回収までキッチリしており、矛盾を感じさせないのは原作、作画に分かれ念入りに作った作品だからだろう。

単調にならないよう、色んなルールが「デスノート」に自然追加されるなど飽きる事の無い緊迫感を常に維持しながら読める名作だ。

こんな人にオススメ

「心理戦、頭脳戦」にうるさい人も、本作に関しては”ぐうの音”も出ない事だろう。この手の漫画は、先を読ませたら作り手としては致命傷になる。そういった事がないよう、常に一歩も二歩も読者の先を進んでいる。もし展開を予想し、その予想が当たりながら読める人はプロとして原案を書けるレベルの人材だろう。それほど高度な作品だ。

また「誰にもバレずに人を殺せる」という能力を手にした人間がどうなっていくのかというライトを通した人間観察も出来る。ごく平凡な生き方をする彼が、デスノートを手にした事で徐々に変わるというのは、見ていてリアリティを感じる

読中、読後に「もし自分がデスノートを手にしたらどうするのか」などを考えながら読むと面白さも増していくだろう。

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