ウイルステロ集団VS天才ハッカー藤丸『ブラッディ・マンデイ』

ストーリー、ジャンル

主人公・高木藤丸は天才的なハッキング能力を持ったスーパーハッカー。ネット上では「ファルコン」と呼ばれカリスマとして存在していた。そんな藤丸の父は、ある日テロリストにはめられる形で全国に指名手配されてしまう。藤丸は父の変わりに事件を追いかけハッカーとしての手腕を見せつける。

藤丸の父が追っていた事件は「ブラッディ・マンデイ」と呼ばれるテロリストの反社会活動。これは極めて危険なウイルスを使い「発症してしまうと死に至る」とされるものを世にばらまくXデーを指している。テロリストたちとこのウイルスを巡り藤丸たちとの戦いが幕をあける。

ジャンルはミステリー・サスペンス。藤丸は最強のハッカーとして、パソコンを駆使した戦いを見せつけテロリストを圧倒していく。同時にパソコン用語や、技術に関する話も多く登場するため内容は複雑にも聞こえる。難しそうだと思う話は、何となくニュアンスで拾っておいても楽しめる作風なので心配はない。

全11巻(シーズン1)全8巻(シーズン2)全4巻(ラストシーズン)と分かれているが、ここではシーズン1のレビューをさせていただく事とする。

「目に見えない」という恐怖

極秘警察VSテロリストという表社会の裏で進行する非日常。毒を撒き散らす計画と聞くと、オウム真理教の地下鉄サリン事件を思い出す。オウムではないが本作も背後に宗教団体の関与がある。これらは作者が意識しているのかもしれない。テロ=宗教という決めつけは良くないがありそうな話だ。

「感染したら体から血を流して100%死ぬ」という描写がグロいのだけど、その映像が入ったファイルの内容が読者の恐怖心を煽るためストーリーへの導入としては正解だろう。「目に見えない」というウイルス独特の怖さは作中でも色んなシーンで使われる

話はしっかり読みながら進めないとわからなくなりそう。登場人物の多さ、伏線の多さや駆け引きにつぐ駆け引き。心理戦などのやり取りで、お互いが追い込み合うというのは面白いけれど頭は少々働かせないといけないだろう。

作中ではハッカー藤丸がパソコンやネットワークに関する用語を連発してちんぷんかんぷんになったが”こういうもの”として流す程度でも読めた。逆にパソコンに精通していない人の方が”なんかとんでもないことやっている感”だけが流れてくるようで、壮大な演出をより感じられるように思う。まあ、本当に凄い事なのだけど(笑)

色々と「なぜ?」「どうして?」「誰が?」といった疑問の出てくる作品だが、しっかり最後は伏線ごと回収してスッキリさせてくれる。ラスボスの正体なんかも私からすると不意を突かれたので作者にはやられた。シーズン1から面白いので、試しに11巻まで読んでみる事をオススメしたい。

こんな人にオススメ

ハッカーモノが好きな方はぜひ。心理戦、頭脳戦、駆け引きなんかもキーワード。藤丸はパソコンのみで応戦するが、周りにいる仲間は弓矢をつかったり格闘だったり銃撃だったりと飽きさせない戦いを見せてくれる

個人的にクレームをつけるなら、これだけ可愛い女性たちが登場するのだから、少しエロっぽいシーンがあっても良かったように思う。一応それっぽい雰囲気の出る場はあるが、やり過ぎても仕方が無いといったところか。

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